~ kaoru's eye ~

ジュエリーのデザイン&制作をしています、諏訪 薫です。 こちらでは、作品展のお知らせや日々の創作活動での想い、 美しいモノやコトなどを、ふんわり綴ります。

2017/03

間(ま)を考える

着けるのも、創るのも好きなラリエット。

5月の個展に向け、ひとつひとつと、出来上がっています。

パーツをつなぐ。
直感で、緩急や強弱のバランスを見ながらつないでいく。
単純ゆえに曲者。

かな書道での「散らし書き」に通じるものがあると、
今回初めて気が付きました。

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大回顧展

気になっていた展覧会に、先週末とうとう足を運びました。
圧倒されまくりました! 

「DAVID BOWIE is ー デヴィッド・ボウイ大回顧展」
http://davidbowieis.jp

彼を特に意識したこと、実は今までなかったのですが。
ロックミュージシャン、戦場のメリークリスマス、
この2つのキーワードは辛うじて知っていたけれど、
どんな音楽を作るのかまでは、よく知らず...

ただ、1/16の日経夕刊の文化面に
「ボウイが愛した日本文化」という記事があり、
それを何気なく読んだら妙に気になってしまいました。
それが、この回顧展を見ようと思ったきっかけです。

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貴重で多彩なアーカイブの、信じられない数。
衣装やポスターは言うに及ばず、
保存状態のきわめて良い直筆のスケッチやメモ、歌詞、
ライブのセットデザインや私物に至るまで。

それらが、時系列ではなくテーマごとの展示になっていたので、
エキスに1本筋があるからか、鑑賞しているとグイグイ引き込まれる。

入場者には必ず入り口でヘッドフォン付きの音声ガイドが渡されました。
(画期的な試みとのこと)
機械のボタンは操作する必要がなく、展示品に近づくと、
それにまつわる音楽やインタビューが自動的に流れてくるという仕組みで、
技術の粋が駆使されまくっている。

「時空を超えて浸れる」実に素晴らしい会場です!

信じられないほどクールで、
鋭利なパワー(もっと他に上手い形容がないものか!)を持った人。
それは、つくりびとになった今の自分だからこそ、
多少なりとも理解することができたように思います。
表現者としての自分をどう見せるか、
その頭の良さが伝わってきた気がしました。

自分を表現するのはたやすいことではない。
でも、どう表現するかを考えるのは、痺れるほど魅力的な仕事...

行ってよかった

2013年のロンドンを皮切りに、
世界9カ国を巡回する回顧展で、総動員数は既に150万人を突破とか。
日本は、アジアでは唯一の開催国だそうです。

これは、ぜひ、お勧めできる展示です。
天王洲の寺田倉庫にて、4月9日まで。

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5月に向けて

「2月の雪、3月の風、4月の雨は美しい5月のためにある」

このフレーズはマザーグースの中にある。と、ある方から教わりました。

いい言葉ですね。
苦しい時があればこそ、辿り着いた地の美しさに心が揺れるものです。

明けない夜はない。止まない雨はない。
似たような言葉は他にもありそうですが、
澄んだ声援にも感じるこのフレーズ、心にいつも留め置いて努力したい。
   
         

今年の5月。私には個展の開催があります。
あっという間に「2月の雪」が過ぎ、「3月の風」も折り返し地点に。

頑張らなきゃ!


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1月2月の「五七五」

俳句脳、という言葉を教えていただきました。

一般用語ではなく、感覚的な意味合いの造語かと思うのですが、
私は、句作をするときの心の状態、
つまり、句を考えている時の発想力のことを指すのだと解釈しています。

俳句脳になる時間。
これは現在の私にとって、刺激的な時間のひとつかもしれません。
少なくても、ジュエリーを制作している時とは違う感覚のような気がする。

最近は、ある俳句の先輩が主宰するネットでのグループにて、
ほぼ(ほぼ!w) 毎日、詠む習慣が出来ています。

そのネットのグループでの投句、仕組みはこんな感じ。

まずその日の季語である「お題」を掲げられます。
そのお題を使っての句ができたら、
翌日なり翌々日の朝までに、ネットのサイトに投句します。
投句数は、1つの季語に対して30くらい(ひとり1句の条件)が平均でしょうか。
その後、グループに属している方々によって、
投句されたものからの選句がなされます。

このあまり間を置かない「選句」というリアクションが、
句作を続けていける励みになっている気がしますね!

自分の句に対してたくさんの反応があると、素直に嬉しいものです。

やはり、俳句なりなんなり、出来たものは外に披露してみたい。
そして反応があればなお嬉しい。


これ、きっと、人間のサガですねw!  

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ということで。
1〜2月の自作から、自選20句を披露させていただきます...


 1月

 ・元旦や街の吐息の絞らるる

 ・しまつたといただく賀状ペンに汗

 ・忙しないししおどしのやう初仕事

 ・透明に煮込むお尻や白菜の

 ・まばたきの二週間かな小正月

 ・厚化粧のやうガラスの悴(かじか)めり

 ・珈琲はテラスにしましよ春近し

 ・午後二時の影部屋中に日向ぼこ

 ・をちかたに冬尽く玄界灘の色

 ・脳内の着ぶくれ先づは一つ脱げ


 2月

 ・ひざ掛けに滑り込ませむ手と夕陽

 ・地と空と火も蠢(うごめ)くや春立ちて

 ・にぎにぎし雄しべのしやべり梅の花

 ・青々は赤身より出づ菠薐草(ほうれんそう)

 ・バレンタイン迷ふ指さき箱の上

 ・御髪(おぐし)撫でスローモーション雛飾る

 ・耳に髪かけたくなりぬ春めきて

 ・老若のモンローあちこち春一番

 ・産み出してくださつた母この二月

 ・吾(あ)にただよふふわふわなるを芽吹かせよ









 
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